公益社団法人大阪府建築士会
相談紛争事例とその傾向について
A、建てるまで
1、設計がうまく行かない - 建築家のペースで設計を進められ、言うことを聞いてくれない。
- 契約解除するのが恐い。
- 接道しない敷地だった
- 立派な建築家だと思っていたが実は無資格だった。
- 有名建築家にお願いしたが遅々として進まない。
2、途中で設計契約を解除したらとんでもない請求が来た
3、建てている途中でトラブル - 工事がきわめて杜撰だ。
- 図面で見た間取りと実際は違うようだ。
- 図面どおり建っていない。
- 検査がいい加減
B、内覧会立ち会い
1、分譲マンション
- 専用部のみ、共用部はまだ工事中だった。
- モデルルームを見て買ったが、上階がテラスだった。
- 音が心配。
2、建売住宅
- 24時間対応換気扇がないので完成検査は?と聞くとオプションで250万円。
3、中古住宅
- 鉄骨造3階建て、天井裏を覗くと木の筋違いが取り付けられていた。
- 不動産屋で内装リフォームで入居したが、床が傾いているようだ。
C、新築物件、戸建て住宅
1、地盤沈下
- 入居直後から沈下・・・性能保障が使えない。
- 建て売り住宅を買ったが、3年で傾いてきて隣の家とくっついてしまった。
2、漏水
- バルコニー床から
- サッシ廻りから
- 床下湧水
- 外壁、屋根から
3、キレツや隙間
4、揺れや振動
- 近所の工場からの振動
- 構造強度不足・・・前面道路通行による振動、離れた高速道路などにより振動
- 完成検査済みであり構造計算上問題はないが揺れるもの
D、建ち終わってからのトラブル
1、請負代金の不払い
- 大きな豪邸、1億円で請負契約。契約時3千万円、中間時3千万円、完成してみて、お金がないので残金4千万円が払えない。
2、欠陥建築だと過剰反応
- そういえば少し雨漏れがある。
- 塗り壁の色合いが合わない。
- 地盤高さがちがう。
3、間取りが使いにくい
4、不具合箇所を言っても全く来てくれない
- 一級建築士が関与しなかったことを認め設計費用返還。
5、完成検査を受けたい
E、新築分譲マンション
1、漏水
- 雨水の漏水
- 給排水からの漏水
スラブに埋め込んだ給湯配管より漏水
汚水管、1階点検キャップ閉め忘れ、室内に汚水が・・・・
2、施工時の瑕疵
- 建築
イ)タイル剥離
ロ)キレツ
- 設備
イ)ポンプの固定不良
ロ)電気配線のミス
ハ)換気配管が繋がっていない
- 管理規約
売れ残り住戸の管理費・修繕積立金
シェアルーム
民泊
F、何年か経って、または中古住宅購入
1、地盤沈下
- 中古住宅購入の際に不動産業者でリフォームをおこなっていただいた。
見かけは綺麗だが、どうやら傾いているようだ。
2、構造強度不足(風などで揺れる)
- 違法建築
イ)建築確認申請とは別物
a、2階建てで申請し、実際は3階建て
b、中間検査が終わってから改造
c、筋違いなどの緊結不足
- 鉄骨造
イ)鉄骨造で構造計算上は問題ないもの。しかし良く揺れる。
ロ)鉄骨造で接合部不良のもの
- 鉄筋コンクリート造
イ)1階RC23木造
RCの耐力壁不足、基礎構造
3、湧水
4、漏水
G、マンション(分譲・賃貸)
1、漏水
- 雨水の漏水
サッシ廻りから漏水
- 給排水からの漏水
埋設配管で防蝕テープがトラ巻き
上階給排水管より漏水
2、施工時の瑕疵を発見
- 建築
イ)壁やスラブにキレツ
ロ)耐力壁に開口部
ハ)確認申請の訂正がされていない
ニ)間仕切り壁の施工不良
ホ)構造スリットの切り忘れが多い
- 設備
イ)通気弁の施工ミスで臭気充満していたが気づかなかった。
ロ)汚水があふれたので調査をすると集合管継ぎ手の施工ミス
だった。
ハ)専用庭から臭気、排水管が地盤沈下。
3、音の問題
- 給排水管からの音
- 上階からの音
- 下階からの音
- 住戸内の音
4、結露
5、接道しないマンション
6、内装改修(リフォーム)トラブル
H、工作物
1、擁壁
2、塀
I、悪質リフォーム被害
1、悪質なもの
2、準悪質リフォーム
J、工事損失補償調査
1、公共工事やマンション建設に伴う近隣家屋の損傷
2、長屋住宅の切り取り
- 木造長屋の切り取り
- 非木造3階建て長屋の切り取り、減築
K、マンション建設反対など
L、賃貸住宅
1、敷金問題
2、公共住宅の建替え問題
M、保険金支払いに関するトラブル
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