建築士の
ひとり言
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建築士のひとり言  


No1(2001/05/15)

篠原利一
株式会社 今西組 



司馬遼太郎記念館見学会に参加して



の光が心地よい4月の午後。司馬遼太郎記念館工事作業所の見学会が開催された。
 東大阪市、近鉄奈良線小阪駅南側の閑静な住宅街に建設中の記念館。
 設計は建築家の安藤忠雄氏。

 建物のほとんどは地中に埋められ、高さは周囲の建物と同じくらいに抑えられ環境に溶け込んでいる。
 仕上げはコンクリート打ち放し。各壁のコーナー部は全て面木を使用しないピン角収め。かなりの面積のコンクリート打ち放しの壁があるが、収縮目地は入っていない。
 施工を行うのはかなり難しい建物ではないかと思った。

 「最近の建築物は、簡単にシュツと造れるように設計された物が多いが、全部が全部そうである必要はない。苦労して造られた物であるからこそその建物を見た人達に感動を与える事ができる。」
 とおっしゃていたブラウン管内の安藤忠雄氏の姿を思い出した。

 現在コンクリート矩体が立ち上がった状態。オープンはこのだそうだ。
 建物オープン後、『建築士の会東大阪』により再度この建物の見学会が開催される予定である。

 その見学会に出席させていただき、コーヒーでも飲みながら、作家司馬遼太郎と建築家安藤忠雄の世界に浸る事が出来る時が来るのがこれから楽しみです。