◆シニアサロン平成16年度第2回例会
 来る地震に備える
 講師/「壁外さず家の制震工事」を開発した竹中工務店から
      耐震診断・補強の実務に詳しい会員の岡本森廣氏
 とき/9月29日(水)13:30〜15:30
 会場/(財)大阪建築防災センター会議室(トレンザビル4階)
 参加費/500円 (当日微収 資料代等) 
 CPD/2単位
 参加/26名

午前中が台風の影響による雨であった為、出足が鈍くなるか心配しておりましたが、予定していた出席者からあまり多くの欠席者も出さずに開催できたことはやはり「地震」という問題に対する皆さんの意識の現われかと思います。まず、全日本コンサルタントの岡本さんから現在取り組まれている「大規模地震対策特別措置法」とうのご紹介があり、特に避難等に利用される学校建築物の耐震診断・補強の実情についての考察がなされた。
続いて、竹中工務店 大阪本店 営業部 エンジニアリンググループ 工学博士の田中利幸さんより地震の歴史を踏まえて、東海地震 東南海地震 南海地震の紹介とその地震が発生するメカニズム またシュミレーションと多岐にわたっての紹介がされ、今度の地震はかならず起こりえるものでその大きさは阪神大震災の30倍以上という大きさであるとのことに一同恐怖を覚えました。その後竹中工務店で取り組まれている具体的事例や工法の紹介があり、改めて耐震補強の必要性を感じました。とは言うものの津波に関していえば防ぐ方法がなく高いところへいくしかないとの事で、人間の力の限界をも思い知った1日でした。
竹中工務店さんの地震への取り組みに「さすが!」と感銘致しました。しかし、阪神大震災から10年経ってもまだこの程度のことしかわからないのかとも感じ、より一層、私ども建築士が果たすべき使命について考えさせられた講習会で非常に有意義であったと思います。

                                     レポート 水谷 敢

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